経営の風を読む 『風は西から♪』

中小企業経営は理論と実践!あとは少しの運を味方につけるだけ!

『経営は値決め』

これは、京セラの元会長故稲盛和夫氏の言葉だか、ここ数年、企業やお店は値上げできるかどうかの判断が非常に難しい状況に置かれている。


ラーメン屋も1000円から1100円に値上げしても、お客が来てくれるような店作りをしないといけない!といとも簡単そうに言っている税理士がいたが、無責任な印象しか受けなかった。


企業にしても、値上げを認めてくれる顧客とそうでない顧客とに必ず分かれるし、たとえ認めてくれたとしても、1年後も取引が続いているとも限らない。


仮に、公共工事を主体としている建設会社であれば、入札になるので、自分たちが欲しい利益をしっかり乗っけた価格で札を入れていたら、いつまで経っても落札することはできない。


また、発注者から相見積もりを取られる状況であれば、尚更値上げは難しく、競争相手みんなと談合しない限り値上げは不可能である。


その置かれた状況や業種によって、値上げができるかどうかは変わってくるが、中小企業や下請けは立場的にも難しい現実がある。


そして、価格にも転嫁できず、コスト増加分で減少した利益の穴を埋めるために、自分の給与を減らしてでも耐えている経営者は少なくないはずである。


現在のように物が売れない時に、「値上げしても以前と変わらず儲けています!」という会社がそんなにあるとは思えない。


高度成長期のように物が売れている時代なら、その原価をしっかり管理し適切な値決めが出来れば、しっかり利益を出すことができたかもしれないが、今は本当に難しいと思う。


今の中小企業は生き残ることが先決で、儲けて借金を返済するのは、後回しになるのは当然のことである。


現在、多くの企業や個人が必死にもがいている中、このタイミングで経団連が消費税増税の話をすること自体が信じられない。


稲盛氏が経団連に入っていたら、日本ももう少し変わっていたかも知れない。


今の日本には、利他の心を持ったリーダーが必要である。


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     北野天満宮 (京都市)


      おにがわら すねお

米国経済は本当に強いのか?!

アメリカの景気は実際どうなのか?


先週の雇用統計の数字(33.6万人の増加)にはかなり驚いた。


この数字の中身は、政府関係の雇用で100万人増加したことが大きく影響しており、逆に、民間の雇用は40万人の雇用が減少していたと解説している動画があった。


自分は、アメリカ経済は既にかなり厳しい状況になっていると考えているので、こちらの見方が、より実体と辻褄が合っているように思える。


また、中東の戦争については今ひとつわかりやすい解説がなかったが、イスラエルを支援すると発表したアメリカの財政が一段と悪化することだけは確かである。


現時点でさえ、ウクライナ支援で財政が悪化しているのに、これからさらにイスラエルの支援を増やせば、アメリカ国内の景気対策に振り向けられる財源はほとんどなくなると考えた方が良さそうである。


とりあえず国債をさらに増発しなければならず、それにより金利の上昇圧力が増し、ますます不動産市況を悪化させ、これからアメリカの景気は一段と落ち込むと予測される。


今後の相場は、日々の出来事に反応してジェットコースターのような値動きになって予測不能の展開になると思われる。


戦争もいつかは終結するはずだが、その頃にはアメリカドルの信用がなくなり、一気に雪崩のようなドル売りが始まるかも知れない。


2025年に大津波か大地震が起きるという予言の動画がよく出ているが、これらの予言が世界恐慌という大災害にならないことを祈るばかりである。



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     伏見稲荷大社 (京都市)


      おにがわら すねお

疾風に勁草(けいそう)を知る、厳霜に貞木を識る

激しい風が吹いた時に、弱い草は倒れ強い草だけが残り、霜が降りた時は、その寒さに耐えられる木だけが枯れずに残ると言っている。


これは、劉秀が挙兵したものの戦況が悪くなり、自軍の兵士が逃げ始めたときに、最後まで残って戦ってくれた忠臣に対して発した言葉である。


つまり、困難や逆境に遭った時に初めて、その人の強さや本質が判るという意味である。


自分も、最近今まで最も信頼していた部下に裏切られて、やはり自分には人を見る目がまだ備わっていなかったと非常に反省している。


ただ、その裏切った部下に対して、恨みとか憎しみのような感情はまったくなく、この部下が信頼できるかどうかが早目に判ったことにむしろ感謝している。


もし、これが判っていなければ、もっと重要な局面で大きな損害を受けていた可能性があるからである。


ただ、もう一つの側面として、自分ではその部下を上の役員の口撃から守ったり、大幅な昇給も行ったりして、かなり面倒を見てきたつもりだったが、裏切られるということは全幅の信頼を得ていたわけではなかったということでもある。


自分にも何某か足らない部分もあったのかも知れない。 それは、人間的な部分かも知れないし、仕事の面かも知れない。


部下は自分を映す鏡でもある。 



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    縁切り榎 (東京都板橋区)


      おにがわら すねお