逆風下の経営計画の作り方
来年はどこの企業も今までよりもさらに強い逆風か暴風雨の中での舵取りを余儀なくされそうな気配である。
厳しい見通しの中で作成する経営計画は今までとはまったく違う意味を持つ。
今の会社では、毎年この時期になると、さも重要な行事であるかのように時間と手間をかけてあちこちの部署で来年の計画を作り始めるが、実際の作業は前期実績に少し色をつけた数字を出しているに過ぎない。
とりあえず自分たちの負担が大きくならず、経営側から文句の出ない水準になるよう辻褄合わせをしているだけである。
一方、社長や役員側もとりあえず報酬をもらう理由が必要なので、中身のない会議ばかり行い、さも忙しそうに見せているだけである。
この時期だけは、経営側と社員側双方の利害が変なところで一致してしまい、ただのお約束の儀式になっているのが経営計画作成の実態である。
では、厳しい状況が予想される中で、何に焦点を当てるべきなのか?
1.実際の着地と見込まれる売上数字の把握
2.利益をひねりだす方策
3.売上見込みのシナリオで変化する資金繰りの金額と時期
4.銀行を安心させる借り入れ後のストーリー作り
おそらく、来年の夏を過ぎて会社の置かれた状況が本当に厳しいと認識し始めた時に、初めて売上や利益をどうやって確保すればいいのかについて真剣に検討することになるはずである。 (3と4は、社長と一部の幹部だけのテーマになる。)
その時に、
1.現状把握のスピード感と正確さ
2.理論(マーケティング、経営、組織、計数分析等々)の必要性
3.計画を実行してくれる人材の質と数
の重要性と必要性を再認識させられる。
建設業界のように受注産業であれば、経営計画を作る時に前年実績をベースにしてもほとんど意味がないのは誰でも知っていることである。(ただ、結果的に不思議と毎年同じような売上数字になるという事実もあるのでそう感じていない人も少なくない。)
こんなご時世に、ゴルフクラブを持った役員の顔がどれも太ったキリギリスに見えてしまうのは自分だけではないと思う。
本当は2年か3年前から地道に取り組んでいないと何事も結果は出ないのだが、今からでもできることをひとつでもやっていく姿勢が重要である。
やれることをすべてやった後に、ようやく神様にお祈りする資格が与えられると自分は思っている。
辻褄合わせだけの中身のない経営計画からそろそろ卒業しよう!
♪新しい扉を開け 海に出れば
♪波の彼方に ちゃんと”果て”を感じられる
♪僕は この手のばして 空に進み
♪風を受けて 生きていこう
Hello, Again~昔からある場所~
My Little Lover
皆様の会社が儲かりますように!
清正の井戸 (東京都渋谷区)
おにがわら すねお
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