経営の風を読む 『風は西から♪』

中小企業経営は理論と実践!あとは少しの運を味方につけるだけ!

情報を拾わないアンテナ

先月、電車である資格の講習会に1週間通った。 


最終日に小田急線に乗ったら、日経新聞を縦折りにして読んでいる60才前後のサラリーマンと思しき人を1人を発見した。


昔は新聞を縦折りにして窮屈そうに読んでいるサラリーマンが電車のシートにずらっと並んで座っていたものだが、いつからかそうした光景は見なくなってしまった。 


多くのサラリーマンが紙の新聞を読まなくなったからといって、その代わりにスマホで日経電子版を読んでいるかと言えば、それもほとんどないような気がする。


自分も新入社員の頃は、毎朝日本経済新聞を読んで経済用語や金融の知識を一生懸命勉強していたが、最近のサラリーマンは、みなスマホでゲームをしているか漫画を読んでいるだけで、勉強したり仕事の準備をしているような気配はまったくない。


また、近年新聞だけでなく本や雑誌を読まなくなってきており、情報の取得手段は完全にスマホやPCに置き換わってきている。 さらに、会社の中においてもIT化が進み、日々の情報のメインの伝達手段になってきて、電子化・システム化の波が止まらない。


スマホやPCによるやりとりが中心になってくると、社員同士および社外の顧客との物理的な接触が減り、お互いの関係が希薄化してくる。 同僚や上司が隣にいてもメールを送ってきたり、事務所の中で電話が鳴っていても誰も電話を取ろうとしない社員が増えてきており、とにかく人との接触を嫌がる社員が目立つようになってきた。


いわゆる自分中心の考え方で、相手のことなどまったく気にもしないといった人種を見る度に、採用の時に選別する有効な手段はなかったのか?といつも感じてしまう。


自分が面接官をやる時は、自分の五感をフルに使って相手を感じ、相手を知るために様々な角度から質問をして、なるべく応募者とたくさん話をするよう心がけている。 営業で相手との距離感を感じながら、相手の懐に徐々に入っていく時と同じ感覚である。 初対面の愛想は良くても実は難しい人だったり、逆にいつも不機嫌そうな顔をしている人が、付き合っていくと実は気配りの人だったりと色々な人たちと相まみえて自分のアンテナが研ぎすまされていくのである。 


そうやって人間関係を作って初めてそこに情報が付随してくるのである。 スマホで儲かる情報など見つかる訳がない。 自分だけが儲かる情報を見つけたと勘違いしてマンション投資や暗号資産で大損するのはこの手の人たちである。 働かなくても楽に稼げるというかなり幼稚な幻想に憑りつかれている人たちは意外に多い。


自ら考えることを放棄して、すぐにスマホで解答を探すような人が成長するとは思えない。


人から逃げたり失敗を怖れていては、自分のアンテナが磨かれることはない。 


以前にも書いたが、「類は友を呼ぶ」の法則で似たような人材は引き寄せ合うものである。 


ということは社内にこのような人材と周波数が合う人間がいるということではないか?


彼らを面接して採用した役員は、代々木上原のSioとロウソク屋の場所を調べるぐらいしかスマホを使っていない。


間違いなくこの人たちのアンテナは利益をもたらす情報は拾っていない。


   皆様の会社が儲かりますように!


      日本橋七福神②

     笠間稲荷神社 (寿老神)



     笠間稲荷神社明治座分社
       (東京都中央区)


      おにがわら すねお