経営の風を読む 『風は西から♪』

中小企業経営は理論と実践!あとは少しの運を味方につけるだけ!

働きアリの法則

本屋さんの経営学やマーケティングのコーナーに行くと、ランチェスターの法則とか引き寄せの法則といったタイトルの著作がやたら目に入ってくる。


雑談のネタとしてはマーフィーの法則と同様、面白いものがたくさんあって個人的には気に入っているものも多いが、この中で本当に経営に役立つ法則はどれだけあるのか?と問われると疑問ではある。


タイトルだけで売れやすくするために、何でもかんでも法則という言葉をつけているのだろう。 必ずこうなるというのが法則だが、経営で成功する法則があれば誰も苦労はしないのではないか?


いずれにせよ、会社の経営者は目の前に迫っている危機を乗り越えなくてはならないミッションがあるので、実戦ですぐに役に立つ理論であり方法論を必要としている。


とは言うものの、そんな万能な理論や方法論はあるわけもなく、トヨタの生産管理方法やキーエンスの営業方法を真似たところで自分の会社では消化しきれず、掛け声だけに終わることは目に見えている。


だからと言って、会社が危機に瀕している時に、経営者が強運を引き寄せるハウツー本などを読んでいるの見たら、社員は早々に転職の準備をすべきであろう。


どんな時でもわれわれに必要なのは、考える力でありその考え方の基準となるモノサシである。


正しい考え方さえ身につければ、法外なコンサルタント・フィーも払わなくて済むのである。


以下の本は、昔から何度も何度も読み返しており、自分にとっては長年教科書でありバイブルのような存在となっている。




三枝匡三部作(2001年9月、1991年3月、1994年9月刊行)


いわずと知れた現ミスミ会長の三枝氏のベストセラーとなった名著。 BCGのコンサルタントから、事業再生のスペシャリストを経て、ミスミの経営者として実績をあげた本物の経営者による小説風仕立ての経営学の本。



カレン・フェラン (2014年3月刊行)


サブタイトルにもあるように、コンサルタントによる表層的な理論の押し付けで、企業は改善するどころか混乱させてしまうというコンサルあるあるの話であるが、作者が自分の失敗を通して経営の本質に気付くまでの実話が軽妙に描かれている良書。


冨山和彦 (2012年3月、2016年3月刊行)


冨山氏も三枝氏と似た経歴で、BCGでコンサルをした後、産業再生機構で事業再生に携わった。 現在は、IGPIの経営コンサルタント代表。 理論のキレの良さは、若かりしころの大前研一氏を彷彿とさせる。最初に読んだ時は、当たり前のことしか書いてないと思ったが、ふとした時にもう一度読み直したら、自分の薄っぺらい理解力を思い知らされた経営の基本を知るには最適の書。 


上で紹介したコンサルタントの人たちは、上位2~3%に入るスーパースターであると考えられる。


一見優秀な人たちばかりがいると思われているコンサルタント業界だが、なかなかこのような優秀なコンサルタントに出会うことはまずない。


その業界のことも知らず、現場や営業の経験もないコンサルタントに、自分たちが作った法則であたかもすべて説明出来ますと言われても、本気で話を聞く気になれないのは自分だけであろうか?


とりあえずコンサルタント業界も「働きアリの法則」だけは当てはまっているように見える。


※「働きアリの法則」 よく働く 20% 普通に働く 60% 働かない 20%



♪The truth they feed is feeble


奴らが語る真実は説得力はない


♪As so many times before


昔からたくさんあっただろ


♪They greed over people


奴らは俺たちからむしりとる


♪They stumbling and fumbling and we're


奴らは躓いてふらふらだ、今こそ


♪about to riot


反乱の狼煙をあげる時なんだ


   Chained To The Rhythm
     Katy Perry ft. Skip Marley 



   皆様の会社が儲かりますように!

      大豊神社 (京都市)
      おにがわら すねお