経営の風を読む 『風は西から♪』

中小企業経営は理論と実践!あとは少しの運を味方につけるだけ!

会社は嫉妬する者であふれてる②

この2~3年、中途採用者を見てきて優秀と思われる応募者を不採用にして、どこの会社も採りそうにないような人材を合格させているようにしか見えない。


というのも新規で採用した人たちが2年経っても3年経ってもなかなか戦力として計算できない状態のままだからである。


普通は、できない人たちがいると社内の雰囲気が悪くなりそうなものだが、実に社内は和気あいあいとしている。


優秀な人が多いと社内は引き締まった空気が流れるが、そうではなくこの緩い雰囲気はできない人たちが社内を占拠しつつあるというサインのような気がするのである。


おそらく自分よりも経験豊富で優秀で自分の存在を脅かす人がいないからこそ、自分の立場が安全だと考え、不安がない状態になっているのではないかと思う。


また、ごく稀にそうしたきついハードルをかいくぐって入社してきた人たちが、既存の社員から無視されたり、たいして出来ないなどと言われ、悪意の洗礼を受けているところを見るにつけ、レベルの低い嫉妬心がそうさせているのではないかと思うようになった。


みんな自分より若くて優秀な人間が自分を追い越していったり、果ては自分の上司になったりすることには、かなりの抵抗を覚えるのであろう。 


だから、この人は温厚そうとか真面目そうという理由をつけて、自分が追い越されるような心配のない人ばかりを採用したがるのだと思う。


会社は優秀な人達を集めて成長していきたいと考えていても、実は、会社の思いとはまったく真逆のことが社内で起きており、ポンコツが新たなポンコツを集めるという壊滅的な事態が発生している。 


本当に会社の中では、やりがいのエネルギーよりも嫉妬のエネルギーの方がはるかに強大で、実際の行動に直結しやすい特徴がある。


ということは、それぞれのタスクを任せることができて信頼できる人材でピラミッドを上部からきちんと構成しておかないと、会社は知らないうちに仕事のできない人で蔓延し、数の上ではマジョリティーになって、会社を間違った方向へとさらに推し進めかねないのである。


こういう時に、役員の能力が発揮されないといけないのであるが、多くの社長や役員は部下に丸投げするのであろう。 


自分が一生懸命仕事をしてきていれば、人の実力などすぐにわかるのだが、そうでない社長は、自分が判断できなかったりするので、他人に色々やらせるだけやらせて、最後はその人達に失敗の責任を押し付けて、自分は逃げるタイプが多いのである。


楽に仕事をしてきた人は、それなりの人しか集まってこないので、結果はそれなりになる。


過去にしたことが跳ね返ってくるだけなので、誰のせいにもできない。


すべての責任は自分にある。 


♪この鎧は重すぎる 昨日など越えて


♪強くなんてなれないけど 逃げたりしないで


♪もう誰も貴方を責めたりしない


♪そんなの早く脱いで


 CROW,   鬼束ちひろ


   皆様の会社が儲かりますように!

      平安神宮 (京都市)
      おにがわら すねお